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JAC AWARD 2023 グランプリ受賞者のインタビュー 【プロダクションサポート部門 みしま わかな氏】


 一般社団法人 日本アド・コンテンツ制作協会(JAC)が主催する『JAC AWARD』は映像文化の発展を目的に、映像クリエイターの発掘・人材の育成・映像技術の向上や若手のモチベーションアップを図り、制作サイドの見地から表彰を行う賞として2007年に設立された。2023年度はコロナ禍で開催が中止されていた最終審査会のリアルイベントを4年ぶりに実施した。
 本記事ではプロダクションサポート部門でグランプリに輝いたみしまわかな氏(太陽企画株式会社)に受賞対象となった仕事の概要や広告制作に携わる上で大切にされている考え方、今後挑戦したいことなどについて語っていただいた。
【 CM INDEX 2024年2月号に掲載された記事をご紹介します。】

子どもの未来や子育てについて気軽に話せる場を作る

みしまわかな氏
太陽企画株式会社
映像ディレクター
CMのVFX・3DCGデザイナーを経て、企画演出に。ディレクター/2児の母として、子どもの未来を考えるプロジェクト『こどもたいよう』を発足。多様な企画やイベントを開催している。

— 『こどもたいよう』の活動について
 私が育休から復職した2022年はコロナ禍まっただ中で、社内のコミュニケーション不足を感じていました。そこで『こどもたいよう』というプロジェクトを発足。社員がオンラインで気軽に話せる場を2つ開設しました。役職や性別、子どもの有無などの垣根を越えて「子どもの未来のために太陽企画でできること」を話す『こどもたいようTRY』と、子育ての悩みなどについて雑談する『こどもたいようTALK』を設けました。いずれも毎月、1時間ほどのオンラインミーティングを行っています。関わったことがない社員同士で新しい関係性やコミュニケーションが生まれるのは面白いです。

誰もが諦めずに、安心して思い切り仕事ができる環境を

 こどもたいようで生まれるアイデアは「みらいの種」と呼んでいて、みらいの種を持ち寄って育てていくというイメージです。これまでに「子どもに自分の仕事を知ってもらいたい」という社員の声をきっかけに、社内のスタジオを使用して「コマ撮り体験会」を開催しました。社員のお子さんたちが純粋にコマ撮りを楽しんでくれただけでなく、お父さんお母さんの仕事に触れるという貴重な機会となり、その上社員同士もお互いの“親としての顔”を見ることができて新鮮でした。体験会の様子をホームページで公開したところ、横浜の保育園から「うちでもやってほしい」とオファーがあり、出張体験会を行い、ご好評をいただいています。
 こどもたいようTALKでは制作会社をまたいだ座談会を実施。制作スタッフは業務時間が長く、深夜早朝や週末に仕事が入ることも多いので、通常の保育システムで乗り切るのが難しいんです。その結果、夫婦が互いを責めたり、ひとりで悩みを抱え込んだり、キャリアを諦めるしか選択肢を見つけられないこともある。そのような悩みを分かりあえる同業者同士で知恵や経験値を持ち寄り、ポジティブに解決策を話し合っています。誰もが諦めずに安心して思い切り仕事ができる環境を作ることを目標に、「ベビーシッター利用補助制度」や「社内臨時キッズスペース」などを実現してきました。課題解決に向けた具体的な議論だけでなく、単純な雑談をするだけで気持ちが晴れることもあり、社員からは「会社を辞めることを辞めました」という声も上がり、うれしかったです。
— 今後の展望についてお聞かせください
 皆さん仕事の合間を縫ってこどもたいようの活動をしているため、無理のない範囲で続けることが大切だと思っています。強制参加でなく希望者のみ参加するスタイルにしており、“できることからやってみる”という気持ちを大切にしています。
 これまでは社内向けの活動がメインでしたので、グランプリとして社外から評価いただけたことは大変光栄に思っています。活動を続けることで、働きやすく楽しい業界だと思ってもらえるようになったらうれしいです。今後は活動を社外にも広げて、より多くの方とコミュニケーションを取っていきたいです。一緒に何かできそうと思う方がいらっしゃったら、ぜひご連絡ください!
こどもたいよう:kodomotaiyo@taiyokikaku.com
その月のCM業界の動きをデータとともに紹介する専門誌です。