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JAC AWARD 2022 グランプリ受賞者のインタビュー 【ベストプラクティス部門 中島海斗氏】


 一般社団法人 日本アド・コンテンツ制作協会(JAC)が主催する『JAC AWARD』は映像文化の発展を目的に、映像クリエイターの発掘・人材の育成・映像技術の向上や若手のモチベーションアップを図り、制作サイドの見地から表彰を行う賞として2007年に設立された。2022年度より制作実費の上限を設けた「ディレクター個人応募部門」が新設され、映像コンテンツ制作を支えるすべての人を対象としたアワードへと進化を遂げている。
 本記事では各部門のグランプリ受賞者から中島海斗氏(株式会社パズル)に受賞対象となった仕事の概要や広告制作に携わる上で大切にされている考え方、挑戦したいことなどについて語っていただいた。
【 CM INDEX 2023年3月号に掲載された記事をご紹介します。】

最高のクオリティーを目指して粘り強く取り組む

中島海斗氏
株式会社パズル
プロダクションマネージャー
1997年⽣まれ。⻑野県出⾝。2019年パズルへ新卒で⼊社。ウェブプロジェクトを中⼼にキャリアをスタートさせる。現在ではムービー制作を中⼼に、デジタル領域などさまざまな媒体の制作進⾏を⾏う。

— 受賞作品の制作エピソードと反響
 昨年9月に発売35周年を迎えた山芳製菓さんの『わさビーフ』のプロモーションで特設サイトとウェブムービーの制作を担当しました。磯山さやかさんがバスルームで商品を食べるティザームービーではアンバサダーを伏せて話題のフックを作り、その後リビングとベッドルームをそれぞれ舞台にした本篇を展開しました。ロケ地には3つの部屋がすべて備わっている場所が必要で2週間で3、40カ所ほどを回って探したほか、視聴者が思わず食べたくなるように撮影で使用する商品は形の美しさだけでなく食べたときのパリッという音も意識して大量のわさビーフから選別をしました。また湿気るのを防ぐためチームで保管方法を調べ、最終的には冷蔵庫に保管することで最高な状態のわさビーフを撮影前に準備できました。ロケ地も選別したわさビーフも、画や音としてムービーのクオリティーに直結します。本プロモーションを通して、一つひとつを突き詰めた分だけクオリティーが上がることをあらためて感じました。「ベストプラクティス部門」は制作費上限を設けた賞ですが、普段から仕事をする上でスケジュールや予算などに制限があっても「できません」と断らず、どのように工夫すれば実現できるのかチームのメンバーと意見を交わしながら諦めず考え抜くことを心掛けています。
 受賞の連絡を受けたときには、これまで取り組んできたことが評価されたのだとうれしく思いましたし、チームワークよく進められた印象も強かったので、チームとして力を合わせたプロジェクトが受賞できた喜びもありました。同僚に加え、日頃仕事をしているスタッフの方々や、一度しかご一緒したことのない社外のディレクターの方にもお祝いの言葉をいただき、賞の大きさを実感しました。

媒体にとらわれないパズルでPMに必要な“進行力”を鍛える

 パズルが手掛けるプロジェクトはウェブが多く、イベントやスチールなどさまざまな媒体を組み合わせたプロモーションを一気通貫して制作するなど、ムービーに特化したプロダクションではありません。そういった立場の会社で今回の賞をいただけたことは大きな意味があると思っています。以前担当させていただいたプロジェクトではウェブサイトやムービー、チラシ、SNSキャンペーンなど複数の媒体をパズルで担当しました。媒体ごとに異なるスケジュールがある中、それぞれの進行や予算の管理を滞りなく進めていくのはPMとして必要な“進行力”が試され、結果として確実に力をつけることができたと思います。多くの方々と制作を進めていくので、初めてご一緒した方や一度ごあいさつしただけの方などには自分から積極的に話しかけることを意識しています。人見知りなので勇気がいりますが、そうすると現場でも頼っていただけることが多い気がするんです。
 PMの仕事はプロジェクトの立ち上げから納品まですべてに携われるというやりがいがあります。CMなどの映像作品に感動した経験からこの業界を目指したので、人の心が動くコンテンツ作りを目指して真摯に取り組んでまいります。

プロデューサーや先輩、後輩PMたちと常にコミュニケーションを取り、意見を交わしながら取り組む。
その月のCM業界の動きをデータとともに紹介する専門誌です。