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広告主インタビュー 株式会社トライグループ


コロナ禍においても“学びの灯”をともし続ける

オンライン講習の無料開放などさまざまな取り組みで注目を集める株式会社トライグループはアニメ『アルプスの少女ハイジ』をモチーフとしたCMを2012年より展開し、CM好感度でも好評を得ている。同社のコミュニケーション戦略について平田新子氏にお話をうかがった。
(収録:2022年1月25日)
【 CM INDEX 2022年2月号に掲載された記事をご紹介します。】

インタビュイー
平田新子氏
株式会社トライグループ 宣伝部​ 担当役員
家庭教師のトライ「ハイジ:おんじのスピーチ・続報」篇(2021年11月12日オンエア開始)
ステージでプレゼンを行ったアルムおんじが拍手喝采を浴びる映像で展開されるCMだ。「今夏、20万人」といったテロップとともにオンライン夏期講習の無料開放が好評だったことを受けてオンライン冬期講習も無料で公開することや、個別教室または家庭教師の授業を無料で4回試せることなどをアピールした。

— 近年のCMにおけるDX、AI関連の訴求について
 DXの取り組みは今から20年以上前にマサチューセッツ工科大学のAIの権威、シーモア・パパート教授(Seymour Aubrey Papert)と共同開発したプロトタイプから始まり、その後2005年に展開したTRY@HOMEは行定勲監督のもと堀北真希さんにご出演いただいたCMで話題となりましたが、当時はインターネットが浸透していなかったために問い合わせにはつながりませんでした。しかし教育におけるデジタルの可能性をその後も追求し続け、2015年にローンチした『Try IT』は“永久0円の映像授業”というサービス内容が世間を驚かせることとなり、ターゲット層の中高生に人気のあったテイラー・スウィフトの楽曲を日本で初めて採用したCMも好評でした。
 当社は代表取締役社長 二谷(友里恵氏)が就任以来、社是「人は、人が教える。人は、人が育てる。」を企業理念に掲げています。この言葉にはどんなにDXが進み、AIが進化しても“人の温かみのある教育”を忘れてはならないという社長の思いが込められており、我々は個別教育の持つ可能性を信じ、家庭教師や個別指導塾をはじめとした教育サービスを提供してまいりました。また子どもたち一人ひとりのポテンシャルを最大限に高めるため、より個別最適化された学びを提供すべく、テクノロジーやAI技術を活用した「人×デジタル」による新しい教育の形を開発し続けています。最近では400以上の講座のプロ家庭教師の授業を完全無料でライブ配信する『オンラインLIVE夏期講習』や大学受験の過去問版のAI検索エンジン『入試問題的中AI』など、新しい教育価値をCMを通して広く認知いただくことに力点を置いています。
 夏から秋の問い合わせ件数は前年比135%以上と大きな反響があり、『オンラインLIVE夏期講習』は日本のみならず世界中からのべ20万人以上の小中高生に受講いただきました。島しょ部にお住まいの方や入院中のお子さまなどにも受講いただくなど、多くの子どもたちに学びの機会を提供できたと考えております。また、顧客満足度調査でもオンライン教育サービス第1位(イード調べ)だったことも大変うれしく思っています。
 2021年度は再び緊急事態宣言が発令され、学校が一時的に休校を余儀なくされるなど、子どもたちの学習環境は厳しい状況に置かれました。そうした中でオンラインで双方向型の完全マンツーマン指導が受けられる「オンライン家庭教師」、全国トップレベルの講師による「オンライン集団ライブ授業」など、対面指導が受けられずとも安心して勉強に打ち込める環境を整備すると同時に、対面指導へのニーズに対応するため、新たに100教室の直営教室を開校しました。現在の教室数は全国1000教室を超え、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型の授業カリキュラムをご利用いただく会員さまが非常に多くなっています。トライなら子どもたちの“学びたいという心の灯”を消すことなく、オンライン・オフライン問わずに個別最適化された学習が受けられることをCMでもお伝えしています。
— CMを制作する上で大切にされていることとは
 『アルプスの少女ハイジ』を起用したCM展開は今年で10年になります。開始当初は親御さま世代に懐かしさを感じていただくため作品の世界観を重視し、ハイジやクララなどのメインキャラクターを中心にCMを制作してきましたが、サービスが多様化し、ターゲットも中高生に拡大していますので、近年はハイジの世界観は大切にしながらもゼーゼマンによるYouTuberのフォーマットやおんじがスピーカーとして登壇するスタイルなど、若者のトレンドを意識しています。48年前のアニメ作品をいま旬のトレンドでラッピングしていく。この“目新しい演出”にトライのCMのこだわりが詰まっていると思います。15、30秒という短い時間ではどの企業のCMであるかを視聴者が終盤まで認識できないこともありますが、トライは長年にわたり『アルプスの少女ハイジ』を起用し続けたことで、CMを見た瞬間に「トライのCMだ」と認知していただける。これにより多くの尺でメリットを存分にお伝えすることができます。​同じキャラクターを使い続けることには大きなアドバンテージを感じています。
 新たなクリエイティブを追求し続けると同時に、ご家族がお子さまの将来を願う気持ちに寄り添うことを大切にし、教育事業者としての誠実さ、真摯な姿勢を常に意識しています。当社の宣伝部は社長直轄で、CM制作はオリエンから本編集まですべて社長自らが指揮を執ります。澤本嘉光氏、篠原誠氏、東畑幸多氏、野﨑賢一氏といった日本の広告業界を牽引するトップクリエイターの方々と喧々諤々と議論をし、時代の空気や消費者の心の機微を捉えながら、一つひとつのCMを一球入魂で制作しています。トライの右肩上がりの成長はCMが支えていると言われますが、社長とこの14年続くクリエイターの皆さまとはもうワンチームで、毎回プレゼンから編集まで大変良い雰囲気で制作が行われています。

伝えたいことをそぎ落とす勇気
プロフェッショナルに任せる柔軟性

— 今後の広告活動についてお聞かせください
 常識が大きく変わりゆく時代に、未来の日本を創る子どもたちへの教育の重要性はさらに高まると考えております。子どもたちが前向きに生きていく力を育むためには画一的な学びを提供するのではなく、一人ひとりの個性を見つめ、それぞれに最適な方法で自ら考える力や豊かな心を伸ばすことが必要不可欠です。家庭教師から始まり個別教育のリーディングカンパニーとして培ってきた「人の力による教育」を大切に、最新のデジタル技術を取り入れながら学びのあり方を変革し、「人×デジタル」の融合による新しい教育のカタチを追求し続けること。さらに「どこにいても最良の教育が受けられる」社会の実現のための取り組みをお伝えしていきます。
 同時に企業としてもお子さまのあらゆるニーズに応えるべく多様化させていく必要があります。従来のCMの役割はブランディングが主でしたが、今後はトライグループが持つさまざまなソリューションの奥行きを伝えていくフェーズに入ったと考えています。30秒という限られたCMの世界ですべてを伝えきることはできないため、各教育サービスごとのクリエイティブやマーケティング戦略にさらに磨きをかけ、またテレビとデジタルを掛け算し、サービスそれぞれの価値を消費者に届けること、この技術が今後問われてくるのではないでしょうか。
 これからも「人は、人が教える。人は、人が育てる。」という理念のもと、コロナ禍においても“学びの灯”を消すことのないよう、オフラインとオンラインの両方のサービスをCMを広告基軸としながらお伝えしていければと思っております。
その月のCM業界の動きをデータとともに紹介する専門誌です。