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花王「アタックZERO」の洗濯男子が愛される理由
東洋経済オンライン 2019年5月22日(水)

松坂桃李、菅田将暉、賀来賢人、間宮祥太朗、杉野遥亮。今をときめく人気俳優5人をぜいたくに起用し、大規模なプロモーションを展開している花王「アタックZERO」が広く話題を集めている。広告だけでなく、ドラッグストアやスーパーはもちろんコンビニエンスストアでも、商品がフルラインナップで陳列されていることも多く、実際に店頭で目にした方も多いのではないだろうか。

同商品は花王が独自に研究開発した洗浄基剤「バイオIOS」を主成分とする衣料用濃縮液体洗剤で、"アタック液体史上最高の洗浄力"を実現したという。30年以上のロングセラーである「アタック」ブランドを完全リニューアルし、一本化に踏み切ったのだからその自信と覚悟は相当のものだろう。

4月1日の発売に合わせて開始したテレビCMは放送2カ月目の今期(2019年4月20日〜5月4日)にますます存在感を増し、CM好感度トップ30の中に3作品がランクインした。CMは洗濯を心から愛している者だけで結成された社会人サークル「#洗濯愛してる会」のメンバーによる商品を通したやりとりを描く。

CM開始直後から40代の主婦を筆頭に女性から高いCM好感度・購買意向を獲得し、さらに今期は主婦層にとどまらず男性を含む幅広い世代から好評価を得て、その支持層を拡大した。期間中にオンエアされたCM全3165作品のうちCM好感度1位に輝いたのは、賀来賢人がビーカーを使って洗濯機の中を再現し、アタックZEROと従来品との汚れ落ちを比較実験するCM。マニアックな実験内容に困惑しつつも、商品の洗浄力に感動するメンバーの"洗濯愛"をコミカルに描いている。

【中略】

女性の社会進出や共働き世帯の増加により、近年、家庭内での家事分担が多く話題に上っている。それに伴い家事・育児は女性の仕事だと感じさせる表現は拒絶され、企業姿勢を疑問視されることも少なくない。

そうした中、テレビCMでも男性が当然のように家事をする描写が多く見られるようになったが、世間からの反応に対して意識や配慮をしすぎるあまり現実味がなかったり、不自然な印象を受けるものもある。

おそらくそれは家庭内のタスクを"負担"と捉えたまま、それを家族の誰が負うのかという切り口でしか考えていなかったからだ。

アタックZEROのCMが年齢や性別を超えて支持された最大の勝因は、「洗濯」という家事タスクを愛すべき趣味であり"娯楽"としてポジティブに変換したことだろう。「洗濯をしたくなった」「純粋に洗濯をしたくなるCM」という感想が書かれているのが、これまで負担と考えられていたタスクが楽しいものに見えている何よりの証拠だ。

【後略】

https://toyokeizai.net/articles/-/282384


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