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やさしい麦茶CMが炎上なしで母を描けた理由 
東洋経済オンライン 2017年8月2日

「やさしい麦茶」CM、ママあるあるに共感殺到

ムギちゃんの歌う姿がとにかくかわいいと評判なのが、サントリー食品インターナショナルの「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」のCMだ。実感を伴ったリアルな「ママあるある」にも多くの共感と注目が寄せられて、6月度調査で作品別CM好感度の1位となった。
CM好感度調査のモニターの感想を見ると、世代を問わずに好感を持たれていることがわかる。子どもたちからは「歌がおもしろい」「うちのお母さんもそうだな」や「たしかに」「学校でも人気がある」などと、納得したり共感したりする意見が多数あった。
ママ世代からは「ほんわか笑顔にさせてくれる」「くすっと笑ってしまう」と心なごむ一方で、「子育てをしているとイライラすることが多いが、優しいのが一番という言葉にハッとさせられた。心のゆとりが大切ですね」「確かになるかな......。やさしい麦茶で心を落ち着かせます」「子どもにそう思われてるのかな......と思った」「ママはみんな同じだと思いました」「その通りかも」などと自身の子どもとの接し方を振り返り、複雑な心境を明かすママもいた。
...中略


東京ガスのCMに、全母が涙腺崩壊!

次に、息子から見た「お母さんあるある」のCMも紹介しよう。2014年10月から2016年10月まで放送されていた東京ガスの企業広告、家族の絆シリーズ「母とは」篇は、渡辺えりが演じる母親の日常を、息子役の岡山天音が淡々と解説をしていく、「お母さんあるある」がつまった作品だ(放送は関東エリアのみ)。
母が突然息子の部屋に入る。ノックはしない。チャーハンを「チーハン」とメールで誤打する。息子が着なくなったジャージーを着て「どう?」と得意げに見せる。いきなり「彼女できたでしょ?」と鋭い勘でドキッとさせる。なぜか夕飯に食べたかったメニューが並ぶ。息子からのプレゼントには、申し訳ないほど大喜びをする。家族のために「誰よりも遅くまで起きていて、誰よりも早く起きてる」母のことを、息子はちゃんと知っている。そしてある日、母が「いつの間にか年を取ってる」ことに気づくと、切なくて温かい感情が込み上げてくる息子。CMに描かれた普通の日常の中に、ふと感じるかけがえのない親子の絆と愛が込められている。


娘目線版も。お父さん、やめてよ

娘目線の「お父さんあるある」のCMもある。同じく東京ガスのCMで、現在も放送中なのが「やめてよ」篇。かつて父親は大黒柱として家族の畏敬の対象だったが、いまや多くの娘たちにとっては面倒くさい存在だ。CMに登場する父は、朝からタオル1枚でテレビを見る。「って言うか、化粧、濃くないか」と娘の化粧に口を出す。メールには変なスタンプを使う。Tシャツをパンツにインするのがファッションの基本。テレビに向かって出演者にダメ出し。そんな父に心の中でいつも「やめてよ」と反発する娘。へんな鼻歌を大声で歌う父には、思わず強い口調でとがめてしまう。「やめてよ!」。
...中略...

モニターの50代、60代のお父さん層からは「娘をもつ父親なら、皆ジンとくるはず」「父の淋しさもわかる」「自分にあてはめて感じるところがあり、最後の娘の涙に感激」「娘の言葉が少しずつ変化していくにつれ、泣けてくるCM」という感想が寄せられ、日頃の行動にドキッとするほど思い当たる節があるお父さんたちの涙腺は、崩壊寸前のようだ。
お母さん層からも、「娘が言っているような事なので聞き入ってしまう」「うちの娘みたいだ。感動する」「涙ぐんでしまうほど親子の関係がとても良い。娘を思う父の姿がとても良い」と、家庭での様子を思い出し、心を動かされた様子が見える。
「ママあるある」「お母さんあるある」「お父さんあるある」は、何げない日常の中で家族への思いに気づかせてくれる。多くの人が共有できる経験や思い出は、自分ゴト化の最強テーマのひとつかもしれない。


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