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高嶋ちさ子と草彅剛のCM出演がウケた背景
タイミングとキャスティングがヒットのカギ
東洋経済オンライン 2018年4月13日

今回はKDDI『au』の「三太郎」シリーズの新作「習字の愛と着信音」篇がCM好感度の作品別1位となった。

寺子屋の生徒たちが習字で"愛"の文字を練習していると、『iPhone』の着信音が鳴り響く。教室の左側に座る桃太郎(松田翔太)は「え? 何この音」と動揺するが、浦島太郎(桐谷健太)はそれをよそにすくと立ち上がるやロボットダンスを踊りだす。続いて浦島太郎と同じく教室の右半分にいた金太郎(濱田岳)たちも一斉に踊りはじめる。

教室内の"半分"だけを踊らせることで、対象の機種代金が最大"半額"となる有料プログラムをアピールした。一糸乱れぬダンスとひとり戸惑う桃太郎の対比もさることながら、視聴者の関心を集めたのは着信音のユニークな使い方だ。

これまでも『iPhone』の最新機種の発売告知CMでは着信音が活用されている。三太郎たちの住む「昔話」の世界に「現代」の端末を登場させるわけにはいかない。そこであの特徴的な着信音を流すことで、形は見せずとも視聴者に何のCMなのか気付かせる妙案だ。今回は、ダンスと組み合わせることでさらに着信音の存在感を前面に押し出している。

その結果、CMに好感を示した要因として「音楽・サウンド」を挙げた人数は全3203作品中のトップに。調査モニターの感想には「着信来たと思った」「お母さんの携帯が鳴っていると思ってしまう」「あの音が鳴ると自分のと同じなのでビクッ!とする」など、テレビから流れる音に反応した人も多かったようだ。

【中略】

 一方、竹内涼真演じる"学割先生"ことリョウマを主人公に展開する『SoftBank』のCMでは、「白戸家」の前に"モンスターペアレント"が登場。キーパーソンとなるこの役には、世界的バイオリニストの高嶋ちさ子を抜擢した。

ルールを守らなかった我が子のゲーム機を壊したり、怒りのあまり宿題を破ってしまったりと、実生活でも子育てにおける厳格さで知られる。CMでは高嶋が息子役の志尊淳、担任であるリョウマとの三者面談中に「毎日授業見に来ます」と宣言。すると白戸家の面々が「ウチ家族で来ちゃいますから!」と対抗意識を燃やし、一触即発の雰囲気に。それぞれの家族によるセルフ授業参観が開催され、両家族の行きすぎた応援ぶりにリョウマと志尊がやりにくさを覚えるという内容だ。

モニターの感想を見ると、「高嶋ちさ子がハマリ役」「親役がかなりいい!」などこのキャスティングが高評価だ。さらに「こんな親じゃなくて良かったと思った」「バイオリニストのあのお母さんはリアルだともっと怖いらしいので、CMは演技ではないと言っていたので、ますますおもしろい」という演技とも素ともつかない高嶋の怪演が効いている。

とはいえ、教育現場で実際に起こっている問題を題材に扱うのは十分な配慮が必要だ。あまりにリアルすぎると不快な印象を与え、企業の倫理観を疑われかねない。ヒートアップする家族に困惑したリョウマと志尊が「やりづらいな」と苦笑いを見せ、双眼鏡で様子を見ていた学校の先生(壇蜜)が「ありがたいけど迷惑ね」とさらりと言ってのけるあたりが、SoftBankのバランス感覚の良さだろう。

【後略】


https://toyokeizai.net/articles/-/214845


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